都市を描く──京都と江戸

平成24年3月27日~5月6日

第Ⅰ部 「洛中洛外図屏風と風俗画」

国立歴史民俗博物館 展示詳細

平成24年3月28日~5月6日

第Ⅱ部 「江戸名所と風俗画」

国文学研究資料館 展示詳細

実施代表者:国立歴史民俗博物館 小島道裕

 

 中世~近世の都市社会の様相を知る上で、具体的な都市を題材に描かれた絵画は、とても重要な素材です。国立歴史民俗博物館と国文学研究資料館は、教員を中心に「都市風俗画研究会」を続けていますが、それをふまえて京都と江戸を描いた絵画資料の展示を実施しました。
  京都に関しては、国立歴史民俗博物館が6点を所蔵している各時代の洛中洛外図屏風や、屏風絵などの風俗画について、歴史的な展開を考え、江戸については、「江戸図屏風」などの都市図のほか、浮世絵や職人尽絵、絵入りの版本などを用いて、とくに名所がどのように表象されたかをあつかいました。
  両館が新たに収蔵した初公開の資料や、機構外部の機関が所蔵する著名な作品も展示し、洛中洛外図屏風歴博甲本の復元複製もお披露目しました。タッチパネルによる拡大装置や、eラーニングなどの電子的なメディアも使って、描かれた内容を一緒に考えていただけるように、工夫も試みました。
 展示期間中には、展示内容をめぐって、両館で連続シンポジウム「描かれた都市の風俗と名所」(江戸編:4月14日、京都編:4月21日)も開催しました。