機構長あいさつ

 人類はいま、資源枯渇・環境問題などによる絶滅の危機、テロや貧困などによる異文化の対立激化という2つの難題を抱えています。21世紀の人類は存続と共生という、2つの大きな課題を抱えているのです。そしてその解決の鍵は、科学技術を中核とするイノベーションや成長戦略の追求ではなく、人間の文化の深い理解にこそあります。



 こうした基本認識に立ち、わたしたち人間文化研究機構(略称:人文機構)は、学問分野の壁を乗り越え、異なる社会・習慣の中で人類が今までに集積してきた知識や伝統を創造的に再構築することで、存続と共生のための人間文化研究の新たなパラダイムの提唱を目指します。



 今年度を初年度とする第3期中期計画期間(平成28年度~33年度)には、機構を構成する6つの機関が一体となり、従来の学問分野にとらわれない学問領域の創成、それぞれの専門分野で世界をリードできる研究拠点としての組織づくり、大学の機能強化の支援と教員の流動性を促進する仕組みづくり、そして人文学や人間文化研究の重要性や研究成果の可視化、社会還元を強力に推進してまいります。初年度である平成28年度には、研究面での飛躍を勝ち取るため、3類型の「基幹研究プロジェクト」を立ち上げます。

 また、機構本部の機能を高めるため、機構本部の組織運営体制を改革します。その中心となるのが、総合人間文化研究推進センター、総合情報発信センターです。そしてガバナンスの改善のため、教育研究評議会と経営協議会の委員などからなる企画戦略会議を実質化させ、外部の多様な関係者のご意見を聞いてガバナンスの機能強化を図ります。さらに新たに「機構長室」をおいて緊急性の高い問題を迅速かつ機動的に解決できるようにしました。



 人文機構は、このような仕組みにより構成6機関がばらばらに活動するのではなく「多様で一体」のスローガンのもと、構成員が一丸となって目標に向かって進んでまいります。機構長としてその先頭に立つ所存ですので、皆さまの今後一層のご指導、ご協力を心よりお願いいたします。

 

平成28年4月

大学共同利用機関法人 人間文化研究機構

機構長  

立本 成文