最新情報

定期的に講演会やシンポジウムを行っています。

【地球研】第71回地球研市民セミナー「地球環境問題の解決のための科学とは?-ひとびとと共に学ぶ超学際研究の探究-」

  • 2017年3月24日

 私たちの社会を脅かしている地球環境問題 は、その解決をめざすさまざまな学術的研究が進展しているにもかかわらず、一向に解決の兆しを見せていません。私たちは、このような状況を打破するために、社会のさまざまな人々(ステークホルダー)と共に、新しい問題解決指向の科学のありかたを探究してきました。

 科学者が解決策を提案し、社会がそれを活用して問題解決をはかるという従来のやりかたを脱却して、そもそも何が大事な問題なのか、そのためにどんな研究が必要か、という研究のデザインから、科学者と社会のさまざまな人々が協働するという超学際研究のありかたを、世界各地の地域社会の事例から探ってきたのです。地球環境問題の解決を促す科学のありかた、科学を使いこなす社会のありかたについて、皆さんと一緒に考えてみましょう。

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【日文研】小松和彦所長文化功労者顕彰記念講演会「妖怪と戯れて四〇年-私の学問人生-」

  • 2017年3月28日

 日本には驚くほど多様で豊かな妖怪文化が生み出され、盛衰を重ねながら、現在に至っている。妖怪を探ることの面白さに取り憑かれ、次々に湧き起こる疑問を解き明かそうと妖怪たちと戯れているうちに、気づくと四〇年あまりもの歳月が流れてしまった。このたび文化功労者に選ばれたのを機に、私の研究の足跡を振り返りながら、妖怪とは何か、妖怪研究の魅力はどこにあるのか、妖怪研究はどうあるべきか等々を語ってみたい。

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【日文研】第309回 日文研フォーラム「着衣改造の近代――わが母の服装観から見る日中衣装変遷史」

  • 2017年4月11日

 中国と比べ、明治日本の近代化は相対的に成功を収めました。その原因はどこにあったのか――中国における一つの大きな問題は、旧時代の社会を改造し、近代的な文明を確立しようとする理念のなかで、伝統文化と古い価値体系に対する批判が徹底的になされなかったということではないでしょうか。本講演では、歴史のなかでも最も身近な一分野である服装史を通じて、この問題を考えます。
 衣生活は、人類特有の営みです。衣服は、人々の身体を保護するという実際的な目的に資するだけでなく、各時代、各社会の様相を端的に反映しています。さらに、個々の人間がそれを身につけることによって「人」と「服」の関係は深まり、その関係性のなかに、その人の生きる時代や社会が浮上してきます。
 ここで主に取り上げる「人」は、講演者の母です。彼女の服装観、生き様から見えてくる、日中両国の衣装変遷過程の特徴に焦点を当てて、お話ししたいと思います。

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展示

【歴博】企画展示「デジタルで楽しむ歴史資料」

  • 2017年3月14日 - 2017年5月7日

 本企画展は、パソコンやスマートフォンをはじめとするデジタル技術を利用して、さまざまな形で歴史資料を楽しんでもらおう、という催しです。国立歴史民俗博物館(歴博)が所有する数多の歴史資料は、大切に守り未来に伝えていくとともに、共有の財産として、今を生きている我々の役に立てていかなければなりません。一見背反するこの要求に、歴博は1983年の開館以来挑み続けており、データベースれきはくの公開や総合展示・企画展示における種々の情報コンテンツの提供という形で、積極的にデジタル技術を利用してきました。通常は歴博の研究・展示・教育活動を支える裏方(うらかた)の存在であるデジタル技術を、この展示では思い切って前面に出してみました。また、通常の本館の企画展示ではどうしても歴史学に造詣の深い方向けの展示構成になってしまう点を踏まえ、本展示では小学生高学年から中学生を来館者のメインターゲットに置き、すべての年齢層に理解できる展示を目指しています。

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【民博】開館40周年記念特別展「ビーズ―つなぐ・かざる・みせる」

  • 2017年3月9日 - 2017年6月6日

 飾り玉、数珠玉、トンボ玉などを総称するビーズ。ガラスや石や貝だけではなく動物の歯や虫の羽などから新たな世界がつくりだされます。本展示では、私たち人類が作り出した最高の傑作品の一つとしてビーズをとらえて、つくる楽しみ、飾る楽しみをとおして日本や世界の人びとにとってのビーズの魅力を紹介します。

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【国文研】通常展示「和書のさまざま」

  • 2017年1月16日 - 2017年5月27日

 この展示が対象とする「和書」とは、主として江戸時代までに日本で作られた書物を指します。堅い言葉で言えば「日本古典籍」ということになります。ただし、明治時代頃までは江戸時代の書物の系統を引く本が作られていましたので、それをも取り扱っています。
  「和書」と似た言葉で「国書」という語がありますが、これは古典籍の内で、日本人の著作した書物を言います。「和書」はそれより広く、漢訳仏典や漢籍、あるいはヨーロッパ人の著作も含め、江戸時代以前に日本で製作されたすべての書物を指す言葉です。
  一般に書物が製作されるには、それを支えまた受容する文化的背景があり、そうして製作された書物が、新たな文化──文学、芸能、思想、宗教など──を生み出す基になるという現象が普遍的に見られます。書物によって展開した日本の文化を考える上で、日本人の著作か否かを問わず、日本で製作されたすべての本を視野に入れなければならない理由がここにあります。
  国文学研究資料館は、創設以来四十年以上にわたり、全国の研究者の御協力をいただき、所蔵者各位の御理解のもとに、国内外に所在する日本古典籍の調査を継続して行ってきました。調査を通して得られた、古典籍に関する新たな知見も少なくありません。この展示には、その成果も反映しています。
  この展示では、和書について、まず形態的、次に内容的な構成を説明した上で、各時代の写本・版本や特色のある本を紹介し、併せて和書の性質を判断する場合の問題をいくつか取り上げてみました。全体を通して和書の基本知識を学ぶとともに、和書について考えるきっかけとなることをも意図しています。
  和書の広大な世界を窺うためにはささやかな展示ではありますが、以て日本古典籍入門の役割を果たすことを願っています。

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【民博】企画展「津波を越えて生きる―大槌町の奮闘の記録」

  • 2017年1月19日 - 2017年4月11日

 多大な被害を出した東日本大震災は、多くの日本人の心に深い刻印を残しました。本企画展は、プロジェクトリーダーである本館教授・竹沢尚一郎が震災直後から支援してきた岩手県大槌町の復興の過程に着目し、現地の人びとが大規模災害をいかに乗り越えてきたか、いかに乗り越えようとしているかを学ぶことを目的としています。

 大槌町では、過去から脈々と続いてきた日常の生活やその背景にある文化や伝統が、災害で一時は途切れたものの、前進しようとする人びとの熱意によって再び未来へとつながる流れが動き始めています。そして、この動きには、災害を生き延びた人びとの知恵と力の源を認めることができます。

 大槌町の被災前の文化を紹介すると同時に、被災直後の人びとの行動や復旧の試みを展示の形でたどることで、将来起こりうる大規模災害に対する備えの必要性を示し、災害を乗り越えて過去から未来へと文化や伝統をつなぐことの意義を考えます。

 

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