大手町アカデミア×人間文化研究機構 オンライン無料特別講座「江戸時代の本棚~蔵書が語る知の形成・共有・継承」
人間文化研究機構(以下「人文機構」)は、「大手町アカデミア」(主催:大学共同利用機関法人人間文化研究機構 一般社団法人読売調査研究機構 後援:読売新聞社)と連携・協力の下、研究プロジェクトの成果発表の一環として、広く一般を対象に、オンライン無料特別講座を実施しています。
講座の概要・申込方法等は以下をご参照の上、ぜひお申し込みください。

本棚を見ればその人がわかる、と言われます。あなたが何に関心があり、どんな知識を持っているのか、あなたの蔵書が、それを表しているという考え方です。
膨大な情報がデジタル化され、世界のどこからでもアクセスできる現代では、もはや物理的な本棚だけが「蔵書」ではないかもしれません。しかし江戸時代の人びとは、書物など紙に書かれた情報によって知識を構築し、蔵書目録を作って管理していました。つまり残された蔵書目録を見れば、私たちは、遠い昔に生きた人の頭の中をのぞくことができる、と言えるかもしれません。
本講座では、国立歴史民俗博物館の工藤航平准教授を講師に迎え、江戸時代の蔵書文化について詳しく解説していただきます。
講演に続いてのトークセッションでは、読売新聞東京本社調査研究本部研究員で元文化部長の植田滋氏が聞き手を務め、近世から現代まで書物や情報と我々がどのように付き合ってきたか、さまざまに話を展開する予定です。
|開催概要
タイトル 大手町アカデミア×人間文化研究機構
江戸時代の本棚~蔵書が語る知の形成・共有・継承
講 師 工藤 航平(国立歴史民俗博物館 研究部 准教授)
聞 き 手 植田 滋(読売新聞東京本社 調査研究本部研究員)
開催日時 2025年10月8日(水)18時~19時45分
開催方法 オンライン配信(YouTubeライブ)
受 講 料 無料
定 員 500名(定員に達し次第締め切ります)
申込方法 Peatix ピーティクス(外部サイトにリンクします)
申込締切 10月6日(月)
受講方法 前日までに視聴方法をメールでお送りします
主 催 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構、(一社)読売調査研究機構
後 援 読売新聞社
|講師による講座内容のご紹介
工藤 航平
大学共同利用機関法人 人間文化研究機構
国立歴史民俗博物館 研究部 准教授
書物・出版文化が大きく進展した江戸時代、人びとは書物から得た情報や知識をどのように活用したのでしょうか。この講座では、地方に暮らす人びとの「蔵書」にスポットをあて、当時の知のあり方について深掘りします。
蔵書というと、図書館のようにさまざまなジャンルの印刷物が分類ごとに並べられている姿を想像するのではないでしょうか。しかし、個人の蔵書は、さまざまな媒体で構成され、持ち主の知性や趣味、コンプレックスなどを反映したもので、その人となりを知ることができます。
そこで、蔵書目録などの記録を手がかりに、蔵書の構成、背景や入手経路、主体的な読書、そこから編み出された固有の知などを紐解いていきます。そして、このような蔵書に表現される知の営みは、媒体は多様化していきますが、現代社会にも通じるものがあるでしょう。自分の〝蔵書〟を思い浮かべながら聴いていただければと思います。