大手町アカデミア×人間文化研究機構 オンライン無料特別講座「書物の「かたち」を読む―日本が経験しなかったメディア転換とデジタル時代―」
この動画は、2026年1月19日(月)に開催されたオンライン無料特別講座の収録動画です。
【講座の概要】
スマホで漫画を読む—30年前には考えられなかったことが、いつしか当たり前になりました。紙の本から電子書籍へと、いま書物の「かたち」は大きく変わりつつあります。紙の本はなくならない、という声も少なからずありますが、書物の未来の姿がどのようなものになるか、私たちはこれから目撃することになります。
これまでも、メディア(媒体)のかたちは変化してきました。碑文や竹簡から紙へ。写本から印刷へ。世界の中で、日本が経験「しなかった」メディア転換があります。その独自の歴史を知り、日本とメディア転換について考えてみましょう。
本講座では、国文学研究資料館の副館長、入口敦志教授を講師に迎え、日本の書物文化の歴史において、書物の「かたち」が、それぞれどのような意味をもっていたかを詳しく解説していただき、メディア転換と日本人についての新しい視点をもたらしていただきます。
講演に続くトークセッションでは、読売新聞東京本社編集局文化部次長で、文芸・読書面を長く担当する待田晋哉氏が聞き手を務め、デジタルへのメディア転換という、今まさに世界で起こっている事象と、日本の書物文化、読書文化の特性などについて、さらに話を展開する予定です。
講 師 入口 敦志(国文学研究資料館 研究部 教授 (副館長))
聞 き 手 待田 晋哉(読売新聞東京本社 文化部次長)
受 講 料 無料
定 員 500名(定員に達し次第締め切ります)
主 催 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構、(一社)読売調査研究機構
後 援 読売新聞社
|講師による講座内容のご紹介
入口 敦志
大学共同利用機関法人 人間文化研究機構
国文学研究資料館 研究部 教授 (副館長)
東アジアにおける前近代の書物のかたちや装訂は、すべて中国起源です。しかし、各国におけるその展開の様相は、それぞれに異なった様相を見せます。そのなかでも、特に日本の書物文化は、中国などとは違った独自のものなのです。
例えば、粘葉装(でっちょうそう)や列帖装(れつじょうそう)などの装訂は、中国では早くに使われなくなっていましたが、日本では平安時代から江戸時代の末まで作り続けられていました。書物は単なる情報伝達の媒体ではなく、身分や格式を保つために必要な物だったからだと考えられます。
このように、メディア(媒体)としての書物を文化としてとらえてみると、日本文化の独自性が浮かび上がってくるのです。そしてそのことは、現代の電子メディアへの転換にも大きな影響を及ぼしていると思われます。日本の書物文化の特徴を概観しながら、メディアの問題を考えてみたいと思っています。




