最新情報

定期的に講演会やシンポジウムを行っています。

第 409 回歴博講演会「おみやげからみる日本文化の特質とその広がり」

  • 2018年07月14日

おみやげを買ったことがない、という人はほとんどいないでしょう。おみやげをもらったことがないという人はさらに少数派かもしれません。全ての国民が一年に一度は旅行に行くとされる現代において、おみやげの贈答もまた、日常的なやりとりの一つとなっています。ここでは、企画展示『ニッポンおみ やげ博物誌』に合わせて、近世から近・現代にかけて展開した「おみやげ」という贈答文化から、日本文化の特質とその背景について考察していきます。

日本のおみやげには、お菓子を中心とした食品が多く、自分以外のために購入することが多いといった特徴があるとされます。また、食品であれ工芸品であれ、モノは何らかの移動を経て、誰かの思いや記憶が付与されることでおみやげになると考えられます。このようなおみやげを考える上で注目するのが、広い意味での物語とコレクションです。オミヤゲには様々な物語が付着してきました。近年、観光の文脈で明示的に語られる「物語」の位置付けは、おみやげが商品展開する過程で行ってきた戦略の焼き直しという側面もあるかもしれません。

物語とともに本講演のもう一つのテーマとして、オミヤゲを集めるという行為、すなわちコレクションやコレクターにも目を向けなければなりません。コレクションは人とモノとの関係を検討するうえで非常に重要なリソースですが、その広がりや傾向を紹介することで、モノをより体系的に蒐集する博物館の今日的な役割まで考察を進めたいと考えています。

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ニホンゴ探検2018 ― 1日研究員になろう!

  • 2018年07月14日- 2018年07月14日

国立国語研究所では,児童・生徒・一般の方に研究所を公開し,日本語の魅力と不思議に触れられる一般公開イベントを開催します。夏休みの自由研究のテーマにもピッタリです。

  • 日時 : 平成30年7月14日 (土) 11:30~16:00
  • 会場 : 国立国語研究所 (立川市緑町10-2)
  • 参加費無料・申込不要
  • 対象年齢 : 小学生以上 (大人の方でもお楽しみいただけます。)

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第 22 回地球研地域連携セミナー / 2018 年度第 1 回保健科学セミナー / 第 6 回 北大・地球研合同セミナー「グローバルとローカルの視座から地域の人々の生活と健康を考える」

  • 2018年06月30日

総合地球環境学研究所(地球研)のサニテーションプロジェクトでは、個人の価値観、地域のし尿に対する規範・文化・伝統・気候・経済などとサニテーションの関係を理解し、先進国と途上国の共通の目的として「サニテーション価値連鎖」を提案します。「サニテーション価値連鎖」の形成においては「健康」が重要な位置を占めます。また、「健康」は地域に暮らす人々の「生活」と切り離すことはできません。
このたび、地球研と連携協定を結んでいる北海道大学大学院保健学科学研究院の協力のもと、第6回「北大・地球研合同セミナー」を開催します。本セミナーではグローバルな視点とローカルな視点の双方から「生活」と「健康」について話題提供いただき、会場のみなさんと一緒に考えてみたいと思います。

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みんぱく映画会 映像人類学フォーラム・国際シンポジウム「アフリカからのイメージの創造―映像人類学トロムソ学派の⺠族誌映画―」

  • 2018年06月23日- 2018年06月24日

映像人類学の脈絡においてアフリカの諸文化は、欧米の研究者に調査・撮影対象として一方向的に客体化され表象される傾向が強くありました。そのようななか、ノルウェー北部に位置するトロムソ大学映像文化研究科は、1997 年の設立以来、カメルーン、マリ、エチオピア、ブルキナファソ等のアフリカ各国から学生を迎え入れ、民族誌映画制作の実践を主軸とするカリキュラムのもと、多くのアフリカ人映像人類学者を輩出してきました。

6月23日:トロムソ大学映像文化研究科に所属、あるいは本研究科を卒業した映像人類学研究者による民族誌映画を上映します。
6月24日:日本のアフリカ研究者の作品や制作計画の発表を行います。アフリカの様々な文化現象や社会問題に対する、カメルーン、ノルウェー、日本の人類学者の視点、映像のアプローチを比較検討し、議論します。

  • 開催日:2018年6月23日(土)~6月24日(日)
  • 時間:6月23日(土) 10:30~17:00(開場10:00)
       6月24日(日) 10:30~17:45(開場10:00)
  • 場所:国立民族学博物館 第7セミナー室
  • 定員:60名(先着順/事前申込不要)
  • 参加費:無料

※映画上映・字幕・討論、全て英語です。

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展示

【歴博】企画展示「ニッポンおみやげ博物誌」

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本展は、近世から近・現代にかけて展開してきた「おみやげ」という贈答文化とその背景と なる旅と観光の様相を、主に国立歴史民俗博物館が所蔵する資料を通して紹介します。 

国民すべてが一年に一度以上、旅行に行くとされる現代においては、おみやげの贈答もま た、日常的なやりとりの一つとなっています。本展では、おみやげが生まれる場所とその特 質、おみやげと旅を経験する人々との関係、そして旅の果てにたどりつくおみやげの行方に 注目していきます。 

また「おみやげ」のコレクションを通して、日本人における人とモノと物語のつながりも問 い直します。人はなぜ、おみやげを集めるのか、おみやげのコレクションからは、日本文化 のどのような特質が見えてくるのか。本展では資料約 1300 点を展示し、さまざまな「おみや げ」の変遷や背景をたどります。 

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通常展示「書物で見る 日本古典文学史」

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展示名:通常展示「書物で見る 日本古典文学史」

会 期:平成30年6月11日(月)~9月15日(土)

休室日:日曜日・祝日・夏季一斉休業に伴う休室日(8月11~15日)、
展示室整備日(6月27日、30日、7月11日、8月8日)

開室時間:午前10時~午後4時30分 ※入場は午後4時まで

場 所:国文学研究資料館1階 展示室

入場無料

主 催:国文学研究資料館

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文部科学省エントランス企画展示 「トイレからひろがる幸せな暮らしのデザイン」

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総合地球環境学研究所は、文部科学省エントランスにて企画展示を実施します。今回の企画展示では、地球研が大学共同利用機関として北海道大学と連携して行なっている「サニテーション価値連鎖の提案̶地域のヒトによりそうサニテーションのデザイン」プロジェクトのブルキナファソでの取り組みに焦点をあて、地球研の研究の一例として紹介します。

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【歴博】第 4 展示室特集展示「お化け暦と略縁起-くらしのなかの文字文化-」

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お化け暦(ごよみ)と聞くと、幽霊や妖怪の出現する場所や日時が記されたカレンダーと期待する人もあるかもしれません。明治時代、それまで使われてきた太陰太陽暦(いわゆる旧暦)が廃止され、新たに太陽暦が採用されると、旧暦に従って営まれていた生業や生活にはかなりの混乱が生じました。旧暦は月の満ち欠け、潮の干満と連動しており、さらに日時方角などの吉凶を示すさまざまな暦注が記されていて人びとはそれを目安に仕事をしたり、冠婚葬祭を営んだりしていましたが、明治6年の太陽暦採用はそうした生活の基盤を根こそぎくつがえしてしまいました。それによって生じた不便さを乗り越えるために、政府から認められない秘密出版で、旧暦を記載した暦が数多く送り出されたのです。秘密出版であるために発行者名に偽名が用いられていることが多く、その責任のありかがぼかしてあったために「お化け」と呼ばれたのです。こうした生活に密着していながら、おおやけには認められなかった暦を取りあげ、そのバリエーションと生活の中での位置づけについて考えてみます。民俗研究は一般に文字記録によらないさまざまな言い伝え、伝承を対象とするものですが、実は暦に代表されるような生活に密着した文字情報と深く結びついていました。そのありさまを、さまざな角度から考えます。

また、そうした生活のなかに伝えられてきた情報が文字に記される機会は江戸時代に既にかなり多くありました。それは、教育の浸透によって多くの人びとが文字を読み書きできたからと考えられます。そうした高い識字率に支えられて多くの出版物が流通したわけですが、分厚い書籍も数多く出版された一方で、一枚刷りの紙片や数ページに過ぎない印刷物もくらしのなかで一定の役割を果たしていました。そうした前近代の文字と生活との接点にあたるものとして次に、略縁起(りゃくえんぎ)という出版物を取りあげます。これは寺社などの由来沿革を文字に記したもので、寺社に詣でる人や開帳などに詰めかける人に配布された一種のパンフレットです。そこにはごく簡単に寺や神社、宝物に関する歴史や説話が紹介されています。絵を伴うものもあり、今日でも有名寺社で同じようなものを手にする機会は多くあります。そしてそこにはわれわれが求める歴史や文化に関する情報がコンパクトに盛りこまれています。江戸時代から盛んに刊行された略縁起を軸に人びとの歴史や文化の知識、さらには神仏などへの期待についての理解を深めます。

今回の展示では、近世期に広く版行された略縁起と、近代に旧暦を温存した「お化け暦(ごよみ)」を中心に、関連する写真パネルなどとともに展示し、生活のなかでの文字文化の位相について考えていきたいと思います。

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