総合人間文化研究推進センター(CTI)

 総合人間文化研究推進センターは、2016年度から6ヵ年にわたり、国内外の大学等研究機関や地域社会等と組織的に連携し、現代的諸課題の解明に資する「基幹研究プロジェクト」を推進し、人間文化の新たな価値体系の創出を目指しています。基幹研究プロジェクトは、(Ⅰ)機関拠点型、(Ⅱ)広領域連携型、(Ⅲ)ネットワーク型(地域研究および日本関連在外資料調査研究・活用)の、3類型から構成され、その研究成果については、出版、データベース、映像および展示の制作等を通じて、学界や社会に広く発信するとともに、大学における新たな教育プログラムとして活用を図る計画です。
 また総合情報発信センターと連携して推進する「博物館・展示を活用した最先端研究の可視化・高度化事業」に加え、2018年度から新たに開始する「歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業」に取り組みます。

 

 機関拠点型基幹研究プロジェクト 

 6つの機関が、それぞれのミッションを体現する重点的な研究テーマを掲げ、国内外の研究機関や研究者と連携し、専門分野の深化を図る挑戦的な研究に取り組みます。

 広領域連携型基幹研究プロジェクト

 歴史、文学、言語、地域研究、環境等の専門分野を擁する機構の6機関が協業して、国内外の大学等研究機関や地域社会と連携し、新たな人間文化研究システムを構築するとともに、異分野融合による新領域創出を目指します。

ネットワーク型基幹研究プロジェクト

世界における日本や社会・文化を考える上で重要な課題を掲げ、国内外の大学等研究機関とネットワークを形成し、多様な分野を横断する総合的な研究に取り組みます。
ネットワーク型基幹研究は、「地域研究」と「日本関連在外資料調査研究・活用」から構成されます。

 地域研究推進事業

日本の文化、社会、政治、経済、環境にとって重要であるにもかかわらず、総合的な研究が十分でない3つの地域を対象に調査研究を行い、日本と対象地域間の相互理解を促進します。

 日本関連在外資料調査研究・活用事業

 欧米にある日本関連資料の中には、現地の日本文化研究者の不足や個人所蔵であることから、所在情報や資料価値の掌握がされていない貴重な資料が多数存在します。本事業はこうした文書、音声、実物資料を含む多様な資料の調査研究を進めると同時に、その成果を国内外で活用し、海外における日本研究者育成や日本文化理解を促進します。

 

歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業

 機構、東北大学、神戸大学を中心拠点として、全国各地で主に大学を中心に活動する「歴史資料ネットワーク」との連携構築を通じて地域における資料保全と歴史文化研究を推進し、地域社会における歴史文化の継承と創成を目指します。

若手研究者海外派遣プログラム

 海外の大学等研究機関等に優秀な若手研究者を派遣することによって基幹研究プロジェクトの推進に資するとともに、海外における研究等の機会を拡大することを目的に、平成28年から「若手研究者海外派遣プログラム」を実施しています。