地域歴史文化大学フォーラムin 名古屋 地域資料保全のあり方を考える

日 時:2019年12月22日(日)10:00~17:30
会 場:名古屋大学東山キャンパス
    地下鉄「名古屋大学」駅下車1番出口
主 催:名古屋大学大学院人文学研究科/人間文化研究機構「歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業」
共 催:愛知県立大学日本文化学部、岐阜聖徳学園大学教育学部、中部大学人文学部歴史地理学科、名古屋大学減災連携研究センター、名古屋大学大学文書資料室、名古屋歴史科学研究会、科研費特別推進研究「地域歴史資料学を基軸とした災害列島における地域存続のための地域歴史文化の創成」(研究代表者:奥村 弘)研究グループ、科研費基盤研究(B)「木曽三川流域における治水関係文書の高度活用に関する研究」(研究代表者:石川寬)研究グループ
後 援:国立歴史民俗博物館メタ資料学研究センター、愛知大学綜合郷土研究所

地域歴史文化大学フォーラム in 名古屋 地域資料保全のあり方を考える

趣 旨:
近年全国各地で多発する自然災害は、多くの人名や建物だけではなく、歴史文化資料にも大きな被害をもたらしました。歴史文化資料の災害対策が各地で議論され、その保存と継承を目的とした「資料ネット」と総称される取り組みが行われています。すでに、全国で25団体が組織されました。
東海地域でも、30年以内にかなり高い確率で発生するとされる南海トラフ巨大地震により、激甚な災害が確実視されています。また、異常気象による大水害の危険性は、東海地域も例外ではありません。すでに三重や静岡、岐阜では、実際のレスキューも含め災害対策が進められ、愛知でも博物館協会や県文化財保護室などの取り組みが見られるようになりました。
このような状況を踏まえ、地域の大学関係者を中心とする私たちは、「東海資料ネット」(仮称)の設立を目指して活動を始めました。これにあたっては、他の資料ネットと同様に、大学関係者が先導的な役割を果たしつつも、同時に行政・博物館等との連携、市民の皆さんとの協業がきわめて重要であると考えます。本フォーラムは、その出発点として位置づけられるものです。シンポジウムでは、東海資料ネットの設立構想を発表します。
なお、主催者の一つである大学共同利用機関法人人間文化研究機構では、地域歴史文化の中核となる各地の大学による歴史文化資料保全の取り組みを支援するために、国立歴史民俗博物館を主導機関として「歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業」を推進しています。本フォーラムは、同事業の一環でもあります。

プログラム:

第1部 ワークショップ 10:00-11:30
「資料の緊急対応を考える」
講師:天野真志氏(国立歴史民俗博物館特任准教授)
会場:文系共同館1階1AB講義室(大学院人文学研究科・文学部棟南側)

※事前予約制です(参加定員30名)
 ご希望の方は、rekikaken@hotmail.comまでメールでお申し込みください(様式自由、所属・年齢・氏名を明記)。
 希望者が定員を超過した場合は、抽選を行います。
※このワークショップでは、古文書などの紙資料が水損被害をうけた際の緊急の救済方法を紹介し、災害時における資料保全のあり方をお伝えします。

第2部 シンポジウム 13:00-17:30
「歴史文化の保存・継承と防災対策-東海資料ネットの設立に向けて-」
会場:大学院人文学研究科・文学部棟2階 第237講義室

報告①加藤規博氏(愛知県総務局総務部法務文書課県史編さん室主幹)
   「愛知県史編さんにおける資料調査の実施状況について」
報告②岡田靖氏(一般社団法人木文研代表理事、帝京大学准教授)
   「東日本大震災における彫刻文化財の被災後の対応と被災前の対策について」
報告③斎藤善之氏(NPO法人宮城歴史資料保全ネットワーク理事長、東北学院大学教授)
   「宮城資料ネットが経験したこと・その成果と課題
    -宮城と愛知をつなぐ・経験知の共有にむけて-」
報告④今津勝紀氏(岡山史料ネット代表、岡山大学教授)
   「予防ネットから実践型ネットへ-岡山史料ネットの経験-」

コメント①黒田和士氏(愛知県美術館学芸員)
コメント②大塚英二氏(愛知県立大学教授)
コメント③奥村弘氏(歴史資料ネットワーク代表、神戸大学教授)

※報告とコメントの後、報告者とコメンテーターをパネリストとするディスカッションを行います。
※シンポジウム終了後、同じ東山キャンパス内で意見交換会を予定しています。
 ワークショップとシンポジウムは無料ですが、意見交換会は会費制です。

本フォーラムに関する問い合わせ先:
Email:rekikaken@hotmail.com(名古屋歴史科学研究会)