大手町アカデミア × 人間文化研究機構 オンライン無料特別講座「ハワイの日本語」 の多様性が伝えるもの~日系人社会150年の言語生活史

 人間文化研究機構(以下「人文機構」)は、「大手町アカデミア」(主催:大学共同利用機関法人人間文化研究機構 一般社団法人読売調査研究機構 後援:読売新聞社)と連携・協力の下、人文機構が平成28年度から推進している基幹研究プロジェクトの成果発表の一環として、広く一般を対象に、オンライン無料特別講座を実施します。
 講座の概要・申込方法等は以下をご参照の上、ぜひお申し込みください。


大手町アカデミア × 人間文化研究機構 オンライン無料特別講座
「ハワイの日本語」の多様性が伝えるもの~日系人社会150年の言語生活史


講師:朝日 祥之氏(国立国語研究所 研究系 言語変異研究領域 准教授)
ナビゲーター:岩崎 拓也氏(人間文化研究機構 人文知コミュニケーター
           国立国語研究所 研究系 日本語教育研究領域 特任助教)

 ハワイと日本の間には、150年を超える「ハワイ移民の歴史」があります。1868年に150人の日本人がハワイに向けて出航しました。この年に年号が「明治」に改元されたため「元年者(がんねんもの)」と呼ばれたこれらの人々は、サトウキビ・プランテーションの低賃金労働者として、厳しい労働に従事しました。それでも移民の数は増え続け、20世紀初頭には州全体の4割を日系人が占めるほどになったと言われています。
 ハワイの日系人社会では、日本語教育が重視されました。様々な国々の人々と暮らし、また世代が進む中で、ハワイで話される日本語はユニークな変化を遂げています。本講座では、様々な資料を通じて「海を渡った日本語」の変遷、「ハワイの日本語」の面白さ、その背景にある移民と日系人社会の歴史にも迫ります。
 講師は社会言語学、日本語学を専門とし『アメリカとハワイ日系社会の歴史と言語文化』などの著作がある国立国語研究所 研究系 言語変異研究領域准教授の朝日祥之氏、ナビゲーターを同研究所 研究系 日本語教育研究領域 特任助教の岩崎拓也氏が務めます。


講師による講座内容の紹介:
 本企画ではハワイに渡った日本人たちの言語生活史から,ハワイの日本語が誕生し,様々な変化を遂げていく姿を,録音資料,新聞,写真,日本語教材から誕生をめぐる事象に着目しながら説明します。
 「元年者」たちはハワイでの生活でハワイ語を使用する一方,官約移民,自由移民,呼び寄せ移民としてハワイに渡った日本人の多くは,出身地の日本語方言を使用しながら,英語やハワイ語,ピジンなどを使うようになりました。その語例については,論文などで知られていますが,実際に彼らがそれをどのように使っていたのかは,録音資料にしか残されていません。その資料がハワイ各地に残されていました。
 講座では、それらの資料に残された様々なストーリーを紹介しながら,ハワイの日本語がどのようにして誕生したのかについて,その日本語にみられた方言,ピジン,敬語などの特徴を例に,説明していきます。


日時:2021年12月6日(月)18時~19時45分
開催方法:オンライン配信(Microsoft Teams ライブイベントを利用します)
受講料:無料
定員:100名(定員に達し次第締め切ります)
申込方法等:オンライン無料特別講座の詳細およびお申し込みはこちらをご覧ください。(外部サイトにリンクします。)